アドオンを識別する一意な文字列を決めます。UUID/
GUID 形式でしたが任意文字列で良いようです。アドオン名と独自ドメイン名を組み合わせて、メール アドレスに似た形式で記述するのが判りやすくて良いと思います。メール アドレスに似ていますが、実際にメールが届く訳ではないので心配はいりません。例えば、TagSequenceArrangerの場合、tagsequencearranger@thunderbird.magicvox.net
としていますが、このアドレス宛にメールを送ってもエラーになります。とにかく、他と衝突せず、判りやすい文字列であれば良いのです。この記事では
my-addon@my.example.com
と決めて話を進めます。
完成したアドオンを配布するには形式が決まっていますが、開発中のアドオンはそこそこ自由に配置することができます。開発スタイルに応じて適当に選択してください。ここで、先に決めたアドオンの ID が必要になります。
開発用プロファイルのディレクトリ({PROFILE_DIR}
)を開き、先に決めた ID 名で開発用ディレクトリ({DEV_DIR}
)を作成します。
\{PROFILE_DIR} +- \extensions +- \my-addon@my.example.com
任意の場所にある開発用ディレクトリを雷鳥に読み込ませる方法です。開発用プロファイルのディレクトリ({PROFILE_DIR}
)を開き、先に決めた ID 名でテキスト ファイルを作成します。
\{PROFILE_DIR} +- \extensions +- my-addon@my.example.com
そして、例えば、開発用ディレクトリが X:\My Project\MyAddon
だった場合、my-addon@my.example.com
ファイルを開き、開発用ディレクトリのパスを書き入れます。
X:\My Project\MyAddon
開発用ディレクトリ直下に次の内容で install.rdf
を作成し、開発用プロファイルで雷鳥を起動してみます。"My First Addon" がインストールされるはずです。"My First Addon" アドオンは何の機能もありませんが、雷鳥に小指が掛かるところまで進みました!
<?xml version="1.0"?> <RDF xmlns="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#" xmlns:em="http://www.mozilla.org/2004/em-rdf#"> <Description about="urn:mozilla:install-manifest"> <em:id>my-addon@my.example.com</em:id> <em:version>0.1.$Rev: 96 $</em:version> <em:type>2</em:type> <!-- Thunderbird --> <em:targetApplication> <Description> <em:id>{3550f703-e582-4d05-9a08-453d09bdfdc6}</em:id> <em:minVersion>3.0</em:minVersion> <em:maxVersion>24.*</em:maxVersion> </Description> </em:targetApplication> <!-- Front End MetaData --> <em:name>My First Addon</em:name> <em:description>I've began to learn the addon for Thunderbird</em:description> <em:creator>Piroli YUKARINOMIYA</em:creator> <em:homepageURL>http://www.magicvox.net/</em:homepageURL> </Description> </RDF>
各自で弄ることが多そうな箇所のみ解説します。解説がない項目や詳細は Install Manifests | MDN を参照してください。
em:id
... アドオンを識別する ID で、先に決めたものと同じにします。em:version
... アドオンのバージョン番号です。数字以外にも記号を入れられたり、結構いい加減かも?em:name
... アドオン一覧に表示されるアドオンの名前です。em:description
... アドオンの簡単な説明文です。em:creator
... アドオンの情報に表示される作成者の名前。em:homepageURL
... アドオンの情報からアクセスできるホームページアドレス。以上です。次回はこの雛形を土台にして独自のユーザ インタフェース要素を追加してみます。