RSS を配信する際、記事全文を配信するのか、それとも概要文のみを配信するのか、それぞれのメリットとデメリットを整理してみました。ユーザの利便性を図るのであれば全文配信が良さそうですが、ユーザにメリットがあるばかりではありません。結局のところは互いに一長一短があり、サイト運営者が何を重視するかによって、どちらを選んでも良いのではないでしょうか。
RSS を全文で配信するのか、それとも概要文のみを配信するのか、それぞれのメリット(+)とデメリット(−)を考えてみました。
ここで言う記事全文とは記事の概要文+本文、本文中で利用されている画像のことで、サイトバナーやアフィリエイト広告などを含まないものと考えています。
ここで言う記事概要文とは、記事の最初の数百文字程度を機械的に抽出したものではなく、記事の背景緒言から考察、結論までをまとめた abstract として成立した文章を考えています。
上記のようにそれぞれのメリットとデメリットを考えると、一方のメリットは他方のデメリットであることがわかります。またどちらか一方だけがユーザに常にメリットをもたらす訳でもないようです。
ところで、日本の義務教育の課程では、文章の要旨をまとめるという訓練があまり十分にされていないので、記事全体を把握できるような概要文を書ける人がなかなか居ないようにも思います。一応、自分としては概要文だけで記事内容がわかるように書くよう心がけてはいますが結構難しいものです。概要文が概要文として機能していないサイトが多いために、全文配信を望まれる声があるのは理解できます。
RSS 全文配信を望まれる方がいらっしゃいますが、本当にそれを望まれているのであれば、RSS を全文配信にしてもアフィリエイト収入に差がない、またはむしろ増益になることを具体的な数字として示して欲しいものです。そうすれば、安心して RSS を全文配信にするサイトが増えることでしょう。サイトにアフィリエイト広告がある場合、サイトの訪問者数がそのまま収益額に結び付くので、RSS を全文配信に踏み切るのには勇気がいるのかもしれません。人によっては見えない読者一人よりも、目前の 10 円の方が嬉しい方もいらっしゃるでしょう。
現時点ではどちらも一長一短で、結局のところはサイト運営者がどこに重点をおくかで自由に選択すればよいのではないでしょうか。
主語を追記しました('08/09/30)
寄せられたコメント (全 4 件中、最新 5 件まで表示しています)
全文配信でトラフィックは確かに増えますが微々たるものです。それに、いまどき従量課金もほとんど無いでしょうからユーザにとってのデメリットとしては考えにくいでしょう。
また、RSSリーダに登録してブックマークにも登録するというのは、少数派ではないでしょうか(RSSリーダの登録だけで十分ではないかということです)。
この2つをメリット・デメリットから外すと「全文配信=サイト運営者のデメリット=ユーザのメリット」「概要配信=サイト運営者のメリット=ユーザのデメリット」とはっきり分かれるように思えます。
となると記事のtitle+最初の数行でいかに読者の気を引けるか、ということも大事ですね。