情報探索シーンに合ったナビゲーションリンクとは?

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ぴろり
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2008/08/25 16:08
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どんな記事リストが効果的か? - Open MagicVox.net
 ユーザがどういう意図でサイト内を移動するのかを想像し、ユーザが情報を検索するための切口をリンクとして提供することが重要だと思われます。いずれにせよユーザの求めている情報によって適切な記事一覧も異なるので、これだ!という答えはないような気がしないでもありません。

 これについて、ユーザの情報を探す場所や方法が明確か不明確か、または探す目的が明確か曖昧かという切り分けによって、適切なナビゲーションリンクが異なるのではないかと考えました。

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4 つの情報の検索シーン

ときには検索開始点を変えてみよう!
 拙書「サーチアーキテクチャ」では、人々の情報探索シーンを4つに分類しているがこの中で目的もさがす場所も明確に決まっていないようなブラブラと探すようなシーンは「散策」と名付けている。

 このように情報の探索シーンを 4 つに分類することでユーザの行動意図をわかりやすく図示されています。この図を元に考えるとすれば、例えば、ブログの最新記事一覧というのは、(4)散策シーンにおいて有効なリンク一覧であると想像できるのではないでしょうか。

1. 既知情報検索/再入手

 この検索シーンは、情報の入手手段と目的が共に明確な場合で、一度見たページを再表示したりマニュアルの○○ページ目といった再確認が行われるような場合です。こういった場合、ユーザは往々にしてブラウザのブックマーク機能やソーシャルブックマークをして、目的のページへ直接辿り着くのではないでしょうか。そのためには記事が一意なパーマリンクを持つことの重要性は今さら説明するでもないでしょう。
 または、ブックマークが行われなかった場合には、キーワード検索機能を利用したり、カテゴリ一覧ページから目的のページを検索しようとするかもしれません。

2. 探求検索

 この検索シーンは、ユーザが新しいビジネステーマを探していたり、あるテーマについて深く知りたいといった場合です。手段は見えているが、目的が不明確で、カテゴリ一覧、タグ検索、キーワード検索などが情報検索に有効です。

3. 巡回/捜索

 手近にある情報から順に見ながら、そこから分析・発見をして最終目的へ近づくような場合です。それをどうやって実現するのかが重要な要素になってきます。カテゴリ一覧、タグ検索、キーワード検索などが情報検索に有効です。

4. 散策

 ユーザは特に目的もなく何か役立つor面白い情報はないかなぁとネットサーフィンをしているシーンです。この場合、ユーザは偶然の発見を期待しています。ページ間の関連性という点ではあまり重視されていませんので、散策をサポートするリンク一覧は様々に考えられます。例えば、前後の記事、日付別の記事一覧、ランダムリンク、最近の記事一覧、オススメ記事一覧などのリンクなどが考えられます。

CMS を活用しよう!

 CMS を使うことで、一つのコンテンツに対して様々な切り口でナビゲーションを提供できるというメリットがあり、日別・月別・年別、カテゴリ別、著者別リンク(MovableType で言うところのアーカイブマッピング)のように、上記のような様々な情報探索シーンに合ったリンクを手軽に生成できるようになりました。そんな中、Web が情報収集のためのインフラとして一般化し、様々な検索シーンにおいて Web を訪問するユーザが増えたこと。これこそが CMS が広く普及した理由とも考えられます

 もし、あなたのサイトが特定分野の情報に特化しているのであれば、2. 探求検索や 3. 巡回/捜索を意識したサイト作りが重要になってくるでしょう。反対に日記や備忘録のように幅広いジャンルを雑多に扱うサイトであれば、4. 散策をサポートするようなサイト構成が重要に思えます。
 最近の CMS であれば、カテゴリ機能や検索機能、タグ機能などは標準的に搭載しているでしょうから、ユーザの情報探索シーンを思い浮かべることで、サイトに設置する記事ナビゲーションを適切に設計できると思います。

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