Hatena-Index - かたつむりは電子図書館の夢をみるか
従来の研究者評価指数の問題点を克服するために出てきたのが h-index という考え方で、引用数の多い論文をどれだけ生産しているかが一目でわかる(ような気がする)。…(中略)…この考え方、ブログとかwebサイトとかにも適用すっとなんか面白そうじゃね?…(中略)…トラックバック件数とかソーシャルブックマーク数とか、なにを持って index に使う数字とするかはいくらでも考えようがあると思うが、例えばはてなブックマークなんか良いのではないかと思ったり。
そして早速、myrmecoleonさんが、はてなブックマークのブックマーク数を使用したはてブ指数チェッカーを公開されています。ちなみにこのサイトのはてブ指数は 15 でした。おもすれー
ところで、他にブログで使えそうな数字と云えば記事へのトラックバック数とコメント数くらいでしょうか? MovableType ではテンプレートタグを使ってこれらの数値を容易に取得できるので、これを利用してトラックバック数とコメント数を基にした h-index を求めることができます。
MovableType のテンプレートタグ<$MTEntryTrackbackCount$>
と<$MTEntryCommentCount$>
を利用することで、記事に付けられたトラックバック数とコメント数を得ることができます。ただ、そのままでは h-index を求めることはできないので集計には PHP を利用します。
以下の内容でインデックステンプレートを作成し、出力するファイル名の拡張子を .php としてください。構築されたページにアクセスすると、トラックバック数とコメント数を用いた h-index を求めることができます(出力のサンプル)
<?php $entries = array ( <MTEntries lastn="9999"> <$MTEntryID$> => array ( 'title' => '<$MTEntryTitle encode_php="q"$>', 'comments' => <$MTEntryCommentCount$>, 'trackbacks' => <$MTEntryTrackbackCount$> ), </MTEntries> null ); function show_index ($entries, $key) { $index = 1;?><ol><?php foreach ($entries as $value) { print "<li>". $value[$key]. " : ". $value['title']. "</li> "; if ($value[$key] < $index) break; $index++; }?></ol> <p>h-index is <strong><?php echo --$index?></strong></p> <?php }?> <h1>h-index on Trackbacked</h1> <?php function cmp_trackback ($a, $b) { if ($a['trackbacks'] == $b['trackbacks']) return 0; return ($a['trackbacks'] > $b['trackbacks']) ? -1 : 1; } usort ($entries, "cmp_trackback"); show_index ($entries, "trackbacks");?> <h1>h-index on Commented</h1> <?php function cmp_comment ($a, $b) { if ($a['comments'] == $b['comments']) return 0; return ($a['comments'] > $b['comments']) ? -1 : 1; } usort ($entries, "cmp_comment"); show_index ($entries, "comments");?>
トラックバックやコメントを受付けていないブログだと h-index は 0 になってしまいます。
トラックバック数から求められた h-index (仮に h-indextb とする)が高いということは、そのブログが他のブログから数多く言及されるような記事を多く書いていることを意味しています。議論の源となる記事が多く、様々なブログ間をつなぐハブ的な要素が高いとも言えるのではないでしょうか。
またコメント数から求められた h-index (仮に h-indexc とする)が高いということは、ブログ内でコメント交換が活発な記事が多く、ブログ内でのコミュニケーションが濃厚なことを意味していると言えます。ブログ管理人がコメントにマメに返信をするブログは h-indexc が高そうです。
そうすると、日記系ブログや仲間内ブログは h-indexc が高く、関連仲間文化圏のブログでは h-indextb が高くなるような気がします。
このサイトの h-indextb は 5、h-indexc は 8 でした。
h-indextb が高く h-indexc が低いブログでは、コミュニケーションの基礎となる良質の記事は既に揃っていると考えられますから、ブログ管理人がコメントへの返信を少し心がけるだけで、ビジタとのコミュニケーションも活発なブログになると考えられます。
反対に h-indextb が低く h-indexc が高いブログは、活発なコミュニケーションの中心となる常連さんを既に獲得できていると考えられますから、次に言及されやすい良質の記事を書くように心がけることで更に充実したブログになると思われます。
このようにしてみると、h-indextb と h-indexc を求めることで、そのブログの立ち位置のようなものや、更に活発で内容のあるブログにするために今後注力すべき点を計るための指標として使えるのかもしれません。