「道具はいいのを買いなさい」という助言が意味すること - 頭ん中
そこの大将が言うには
「道具はいいのを買いなさい。4万の包丁、10年使えば1日10円ぐらいでしょ。」
とのこと。確かに。
これは確かにその通りだと思う。ちょっと違うかもだけれど、プログラマにも「椅子とモニタとキーボードはいいものを買え」という通説がありますね。これを補足するものとして私は「初心者は安物を買いなさい」と加えて言いたい。
これの意味は二つあって、一つは初心者のうちは色々無茶なことをやって道具を壊すこと。そして、二つ目は初心者のうちに色々と不便なことを身をもって体験すべきだと思うから。
一つ目。安物はやはり値段相応にして壊れ易い。でもそこから、道具はどういう使い方をすれば壊れるのか、何を持って壊れたと判断するのかだとかが判ってくる。そして是非、その壊れた道具を分解してみると良い。その道具はどういう構造なのか、どういう仕組みで動いているのか、具体的にどこが壊れたのか、どうすれば壊さずに済んだのか... 色々と得るものは多いはずだ。
二つ目。道具に慣れてくると安物はやはり使い難い。でもそこから、道具をどのように使えば効率的なのか、どのようにすれば安物をもっと長く使い続けられるのかが判ってくる。
昔のPCはメインメモリが 640KB とか、そんな時代があった。少し時代が進んで当時、私の周囲の PC ユーザは Pentium や Windows 95 の話題で盛り上がっていたけれど、私はボロの PC(確か i486SX マシン) で、それも DOS のプログラミングで頑張っていた。できるだけ少ないメモリで如何に高速に動作させるか、そればかりを考えてプログラミングしていたような気がする。アセンブラはほんの少しかじった頃に Pentium 2 に一足飛びに乗り換えたので、そんなに詳しくなれなかったけれど、そのお陰か C 言語のポインタは難なく理解できたし、今でも Perl や PHP、JavaScript なんかでプログラミングするにも貧乏性な癖が未だに抜けないのか、それなりに無駄の少ない効率的なコードを書けていると思う(実際の判断は geek な先輩に委ねたい)
高価な道具は創造性に大きく関係してくる。それと同じくらい、初心者は安物をどれだけ壊して苦労したかでその後の成長が大きく違ってくるんだと思う。
寄せられたコメント (全 3 件中、最新 5 件まで表示しています)
それはそうとあのころのPCは僕らにしては高かったよ…。
安物は必要最低限の仕事ができるのがいいと思います。
高いものは使いこなせるようになってから、あるいは
その道具の必要性が出てから選べばいいです。
あと、安い高いは本人の感覚も左右するかな。
事務イスは…割り切って座布団でガマンで。
たいしたことが出来ないうちにどんどん陳腐化するわけですから、ある程度セオリーができあがってる料理人(昔ながらの職人)の世界とは違うように感じます。
イスとかキーボードとか見た目デザインとかのヒューマンインタフェースの部分は安物ではやはりまずい(安物買いの銭失い)ように思います。
http://www.rakuten.co.jp/attach/800526/803913/813342/
こないだ、ミドリ電化でハラチェアに座ったんだが、マジで楽だと思った。もう事務イスには戻れない。
それにしても、PCが安くなったもんですねぇ。